作業工程の一場面、削りの工程。
うつわの腰元から高台にかけての部分を、かきベラやカンナという道具を使って削ります。
うつわをろくろへ固定して削るのですが、固定の方法にはいくつかあって、写真の場合は湿台(シッタ)という自作道具を使った例。
写真中央の逆さまにしたうつわの下に台形のものがチラリと見えているのがそれですね。
シッタは、作るうつわと同じ粘土を使って、うつわを固定するのに都合の良い形状をろくろで成形して作ります。
こちらはシッタのバリエーション。
乾燥させてそのまま使う生シッタや、素焼きまでして何度も使えるようにしたり。
生シッタの場合は、使わなくなった時に、水分を加えてまた粘土に戻せるのが環境にやさしいです。
この削り工程の前には、成形したうつわをほどよく乾燥させる必要があって、夏場は気を抜いていると乾燥し過ぎて粘土が硬くて削れない事態になることも。
先日、ご近所さんの陶芸家の方と「陶芸は水分管理が重要」という話になって、「ですよね!」と深くうなずくふたりでした。
この工程を終えると、粘土を完全に乾燥させて素焼き工程へ進めます。
乾燥時に歪んで変形してしまうものや、焼成時に変形、亀裂が生じたりするので、作ったもの全てが製品になるとは限らないのが悲しいところです。
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